呑みゲーターGO！が行く☆名古屋激呑魂（ウルトラソウル）蛸山めがね氏編

名古屋激呑魂　Vol.33
（2015年8月3日）

■ 今回のソウルメイト（激魂人）: 漫画家・イラストレーター
蛸山めがね氏
■ 今回のスタジアム（激呑場）: 名古屋市千種区覚王山アパート　
古本カフェ　甘露（アムリタ）

店舗内観

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毎夜賑わう名古屋の酒場。酒と人情をこよなく愛するあいつが、今宵も出現！仲間と酒を酌み交わしつつ、何やら激しい魂のぶつかり合いが始まる予感。さて今夜のお相手は一体･･･。

6月某日。あわや取材中止か！？という緊迫の状況下、彼女はやってきた。新幹線では初の「列車火災事故」が起こったあの日、高速バスに乗り東京からやってきた！彼女の名は、「蛸山めがね」。一度聞いたら忘れられないペンネームを持つ、東京在住の漫画家・イラストレーターが、なぜGOと名古屋で呑むことに？

しかも、激呑場は覚王山の古本カフェと、いまだかつてないジャンルのお店。これには、蛸山さんの人生と名古屋に深いつながりがあるからなのです。今宵はサブカルナイト！こんな激呑魂もありなのです。

■ 目次

登場人物

: 蛸山めがね氏
東京在住、マンガ家。
呑みゲーターGO！の嫁の親友。
現在は毎月22日発売の白夜書房『懸賞なび』に「懸賞ほう・れん・そう」連載中。 2015年5月29日白夜書房より発売の「てくてく巡礼～秩父札所三十四ヶ所観音霊場＆三峯神社」は、個人的な趣味でもある寺めぐりの一環を書籍化。

: 呑みゲーターGO！
株式会社ジーワークス代表取締役。
焼き鳥とワインをこよなく愛すアッシュ系IT社長、柏樹剛。「楽しく呑んで思い切り仕事をする」をモットーに日々を生きる。自らの原点でもある「呑みニケーション」をもっと広める為に、「呑みゲーターGO！」として活動中。酒場での様々な出会いと人間ドラマをこよなく愛す。

: セクシーライターキーコたん
本業⇒住宅ライター・イベントMC・イベントプランアドバイザー。副業⇒酒場ライター。
酒場巡りだけでなく、実は寺社仏閣巡りも趣味。御朱印帳も２冊目に突入したものの、願いが叶わないのは、自分の不埒さゆえか？と密かに悩んでいる。

今回のGO'sスタイル

Round1
「チャラい奴！！」「なんか変」。お互いの第一印象は最悪でした

ラウンド1：「チャラい奴！！」「なんか変」。お互いの第一印象は最悪でした

新幹線を急遽変更して高速バスで名古屋入りの蛸山先生。
少々お疲れモード。

G: Welcome to NAGOYA！！！というか、ほんとによく来てくれたねぇ！！ありがとう。

蛸: いやぁ、まいったぁ。まさかこんな出来事に巻き込まれるとは（苦笑）でも、残り1席の高速バスに乗れて助かりましたわ。もう汗だく！！ビールください、ビール！！！！

G: よし、さっそく乾杯しようぜ！お、SAPPOROラガーだなんて珍しいね～。

まま、ビール飲んで飲んで。

キ: おっと大好きな赤星！こりゃグイグイいっちゃうわ（笑）

G: じゃ、今夜も呑むぞ。カンパーーーイ！！

まま、ビール飲んで飲んで。

全: カンパーーーーーーイ！イエーーーーイ！！

キ: さっそく本題に入るけども、蛸ちゃんは元々、GOの奥さんの友達なんだよね？

蛸: そうなのそうなの。初めて会ったのはふたりがまだ結婚する前。池袋の居酒屋で会ったんだけど、金髪だし服は派手だし「なんだ、このチャラい奴は･･･」ってものすごく不審の目で見てた（笑）

G: いや、俺だってそうよ！挙動不審だしさ、「なんか変わった人だなぁ？」って思ったもん。

え！？俺そんな軽そう？？（笑）

キ: お互い、第一印象は最悪だったんだ（爆）

え！？俺そんな軽そう？？（笑）

蛸: でも、その不安は一晩で払拭された。話し込んでいくと、見かけと違って、心がすごくいいヤツなの。

G: ありがとうございます！いやぁ、照れるなぁ誉められると（苦笑）この蛸ちゃんの言葉、太文字で目立たしておいて！！

キ: だけど、長崎出身の蛸ちゃんがなぜ名古屋と縁を持つことに？

蛸: 話せば長くなるからはしょるけど、ようは田舎を飛びだしたわたしが同郷のYちゃんを頼り名古屋にやってきたの。そして約1年、半共同生活を送ったというわけ。

名古屋へ転がり込んできた日々を回想する蛸山氏。

G: で、こちらの後藤さん（店主）ともその時代に出会ったんだろ？

蛸: 『甘露（アムリタ）』は当時、円頓寺商店街にお店があって。紅茶屋なんだけども、カレーがめちゃ美味しくて、しょっちゅう通ってたの。特に何をするでもなく、毎日ボーっと暮らしているわたしを見兼ねて、後藤さん（店主）がロックバーのバイトを紹介してくれたんだ。今になって思うけど、後藤さんって最初にわたしを「大人」と認めてくれた「大人」のような気がする。ドロップアウトして田舎から出てきたから、わたしは少し大人に不信感抱いてさ…｡

く: ふむふむ。

甘露（アムリタ）店主後藤氏。

蛸: だから、今でも後藤さん（店主）に会いたくなるし、今回も無理を言って後藤さんの店で呑ませて貰うことにしたんだ。

G: 話を聞いていると、後藤さんへの愛情と敬愛の念を感じるよ。無鉄砲な若いやつを見守っていてくれたんだな。

蛸: 名古屋での1年間は濃密で、本当に居心地が良かった。2年にも3年にも感じられた。でもさすがに「こりゃあ、まずいぞ･･･」と思い始めて、長崎へ帰郷。そこから勉強しなおして、東京の美大に入学したの。でも、諸事情で中退してしまったんだけどね。

G: ほほぉ。それが漫画家・イラストレーター「蛸山めがね」誕生へとつながっていくわけか。話も深まって来たから、そろそろ次の酒に移ろうぜ。俺、芋焼酎ロック！

蛸: わたし、ワインくださーい！

Round2
デビュー作は恋愛もの！？「蛸山めがね」とはいったい何者？

ラウンド2：デビュー作は恋愛もの！？「蛸山めがね」とはいったい何者？

現在連載中の「懸賞なび」。
懸賞1000本ノックなどユニークな企画を立ち上げる。

G: しかしさ、蛸山めがねってペンネームって、パンチあるよな（笑）何を思って、その名前に？

現在連載中の「懸賞なび」。
懸賞1000本ノックなどユニークな企画を立ち上げる。

キ: あ、それはわたしもめちゃくちゃ興味ある！！"蛸"と"めがね"って（笑）

蛸: 酔った勢いと申しますか…。家呑みしながら"蛸"のドキュメンタリー番組を観ていて、いたく感動したわけ。で、これだ！！！と思ってさ。"めがね"は適当（笑）

G: 適当って！！！漫画家デビューするまでは、何してたの？

蛸: 定番だけど、漫画家さんのアシスタント。最初は、超有名漫画さんのアシスタントについたんだけど、先生の作風とわたしが目指す世界が離れていて、わたしが精神的にダメになっちゃったんだよぉ…。一時期休養生活を送っている時に、今の師匠である"石原まこちん先生"（※）と出会い、今でも勉強させてもらっております。
※代表作は「THE 3名様」

古本に囲まれながら話は佳境に…

G: ちなみに、デビュー作は？

蛸: えーーーーーーーーーっと………。あ、思い出した！！！「憑りつき取り急ぎ」！！！自分の作品なのに、忘れてた（笑）プロレスラーと女子高生の恋愛もので、漫画アクションに読み切りで掲載されたんだよ

キ: 恋愛ものって、これまた意外な！！！でも、プロレスラーと女子高生っていうのが、蛸ちゃんらしい（笑）

G: 「懸賞なび」の連載も、結構長いよね。どれぐらいになった？

蛸: 4～5年だね。これも不思議なもんでさ、学生時代にバイトしていたジャン荘のお客さんがその後白夜書房に入社してね。わたしが漫画家になったことを聞いて「うちで書かない？」って声かけてくれたの。

G: じゃ、5月に出版した「てくてく巡礼～秩父札所三十四ヶ所観音霊場＆三峯神社～」も、それが縁で白夜書房から？

顔立ちが似てる？蛸山氏とキーコ。巡礼の趣味も同じ。

蛸: いや、それが違うの。そもそも、秩父札所巡礼は個人的な趣味で1年前からはじめたんだけども、「これ、もしかしてガイドブックが作れるのでは？」って思い始めて、出版社に自ら企画を持ち込んだの。出版社5～6社に持ち込んだけど、結果的に白夜書房になったという感じだね。

キ: いま、巡礼ブームだし、パワースポット巡りも定番化してるから、ほんとにいいタイミングに出版したよね。ちなみにわたしも寺社仏閣巡りが好きで、お詣りのあとには御朱印をいただいております。

顔立ちが似てる？蛸山氏とキーコ。巡礼の趣味も同じ。

G: 秩父っていうのがいいよね！西武沿線！レッドアロー号！俺、西武鉄道好き！（笑）

蛸: わたしが秩父巡礼に出たきっかけは西武の駅にデカデカと貼られていた「12年に一度の総開帳」っていうポスターがきっかけだよ（笑）

「てくてく巡礼～秩父札所三十四ヶ所観音霊場＆三峯神社」
のカバーをはずすと、小坊主のイラスト！

G: 俺としては、昔の西武電車の車体がたまらん！あと、3文字駅名が多いのがステキ♥ 情緒がある！

蛸: GOちゃんの言う理由わかる！西武沿線ってほっこりするし、住み心地もいいのよ（笑）

G: ところで、蛸山センセイ。次なる巡礼シリーズの予定は？

蛸: 今度はね、地元長崎を巡ろうと。わが家は、母方がキリシタンだから、ルーツ探しって意味も含めてね。教会群や戦争の爪痕はもちろん、話題の軍艦島や坂道の猫とか、いろいろ見て回るつもり。

G: やっぱりいいなぁ、地元がある人って。俺には地元がないから、蛸ちゃんのように愛せる地元を持つ人がうらやましいね。

Round3
酔うとココロがわがままに。最近は家呑みがラクチン！

ラウンド3：酔うとココロがわがままに。最近は家呑みがラクチン！

店主後藤氏から
突然の「大あん巻き」のプレゼント。

G: シメのラーメンが出てきたところで、呑みの失敗談などを。

蛸: 失敗談ではないけども、酔えば酔うほどひとりで歩きたくなっちゃうんだよね～。

G: はっ？俺にはありえねえなー。酔えば酔うほど騒いでタクシーで帰るのが、俺の定番（苦笑）泥酔している人の、一番安全な帰宅方法！（笑）

キ: 分かるわぁ、蛸ちゃんの意見。酔ってると歩けちゃうんだよ。脳みそが距離感を忘れるというか（苦笑）まぁ、夜道だから気をつけないといけないけどね。だから、歩きながらツイキャスしてる。「わたしに何かあったら、警察に通報して！！！」って言いながら（笑）

キーコのユニークな防犯対策

G: お前、変態か！（爆）

蛸: なんていうのかなぁ～･･･。酔うとワガママになるというか、ひとりになりたくなる。だから、ひとりで歩いちゃうんだろね。

G: 俺、ひとりはムリ！寂しがり屋だから？

蛸: GOちゃんって、ほんといっつも誰かといるよね。あれ、わたしにはムリ（苦笑）

G: でもさ、蛸ちゃんは徒歩圏に呑み屋がゴロゴロあるから、歩いて帰るのも問題ないんだろな。花の都大東京（爆）

実は「ど」がつくほど真面目な蛸山氏

蛸: それはあるね。あそこもあそこも徒歩圏内だから（笑）
ただね、最近はもっぱら家呑みが増えたね。
本を出版したことで人と会う時間が多かったから、ネコ相手に家で呑んでるとラクよ。昔からめちゃくちゃ酒を呑むタイプじゃないし、酒量も多くないけど、呑むことは好き。今日みたいに、外で気心知れた相手と一緒に呑むのは楽しい。でも、年齢とともに家でのひとり呑みが気楽で、心地良くなってきたかな。

G: 蛸ちゃんは呑兵衛じゃないけど、自分なりの酒の楽しみ方を知っている。俺とは違う愉しみ方を知っているのが、かっこいい。錦周辺をHOMEにしている俺にとって、覚王山で、しかも古本カフェ『甘露（アムリタ）』で呑んだっていうのは、かなり新鮮だったわ。今回の激呑魂は、激呑人の個性がかなり際立ったね。

蛸: いやぁ、そのぉ…。わたし、そんなに個性的じゃないですし。いたって真面目ですから！そんな風に誉められると恥ずかしいから本当にやめてっ！！！！（汗）

実は「ど」がつくほど真面目な蛸山氏

漫画家・イラストレーター「蛸山めがね」。
呑みゲーターGO！の酒道に、新たな道を描き加えたかもしれない東京の酔人。"あの事故"さえなければ、もっと一緒に酒を酌み交わせただろう。この無念を晴らすべく、「今度は東京で蛸ちゃんとリベンジ激呑魂をやるぞ！」と、暑い夜に熱い決心を固め、店をあとにした呑みゲーターGO！であった。実現するその日が待ち遠しい。

呑格言

: 蛸山めがね氏から頂戴しました！
今回の呑格言は…; 蛸山めがね氏; 「まあ、なんとでもなるよ」

今回のスタジアム（激呑場）

古本カフェ　甘露（アムリタ）

古いアパートで味わい深くアーティストの集う「覚王山アパート」1F。本・レトロ家具が揃う古本カフェで、昼はカフェ、夜にはカフェバー（火曜アムリタ）になる。おすすめはラム入りチャイ、覚王山カレー、ジンジャークッキー。企画展などの開催も定期的に行っている。ノスタルジックな雰囲気の中、古本をめくればまったりできることうけあい！