名古屋激呑魂 Vol.19
(2014年6月5日)
- ■ 今回のソウルメイト ( 激魂人 )
- 株式会社ワイ・マーケット
マネージャー 佐藤正和 氏 - ■ 今回のスタジアム ( 激呑場 )
- 名古屋市中区錦3丁目
日本酒処 華雅
毎夜賑わう名古屋の酒場。酒と人情をこよなく愛するあいつが、今宵も出現!仲間と酒を酌み交わしつつ、何やら激しい魂のぶつかり合いが始まる予感。さて今夜のお相手は一体・・・。
今夜のゲストは、まだ名古屋でも珍しいクラフトビールを専門とする「KEG NAGOYA (ケグナゴヤ)」、長者町のリノベーションビル1Fで地ビールと肉料理をメインに提供する「GRILLMAN(グリルマン)」、同店内で昼に営業する「Grillman Burger(グリルマンバーガー)」、名駅「ワイマーケット」と、名古屋に今までなかったテイストの店をいくつもオープンし、そのすべてが成功を収めている(株)ワイ・マーケット マネージャーの佐藤正和さん。
GOとは、派手好き・巨人ファンという共通点を持ち、つねに話題に事欠かない仲。
幅広い客層をターゲットに、名古屋の食文化をリードし続ける若きパイオニアは、どんなことを考え、新境地を切り拓くのか…?
登場人物
- 佐藤正和 氏
株式会社ワイ・マーケット マネージャー。
東京で12年間、飲食店、設計事務所、不動産など様々な職種を経験。地元名古屋に戻ってからは、大型酒販店を営む「おかだや」を母体に、飲食部門の(株)ワイ・マーケットのマネージャーに。国産クラフトビールを広めたい、との思いから名古屋発ブルワリーや、柳橋ブランドを作り、会社をあげて啓蒙活動に励む。メニュー開発から店舗コンセプト、WEB戦略まで幅広くマネジメントしている。
- 呑みゲーターGO!
株式会社ジーワークス代表取締役。
焼き鳥とワインをこよなく愛すアッシュ系IT社長、柏樹剛。「楽しく呑んで思い切り仕事をする」をモットーに日々を生きる。自らの原点でもある「呑みニケーション」をもっと広める為に、「呑みゲーターGO!」として活動中。酒場での様々な出会いと人間ドラマをこよなく愛す。
- OLライター 夕子(ゆうこ)
広告代理店、アパレル、編集等の職歴を経て、現在は堅実な会社であくせく働く、おもしろいもの好きのOLライター。主な生息地は今池界隈。お酒の失敗談は枚挙にいとまがなく、呑んだあとの口癖は「今日のことは忘れて・・」。一日はアフター5から始まる!がモットー。
Round1
尽きない話題で気づいたときには6軒目?! 今夜も弾丸トークは止まらない!
ラウンド1:尽きない話題で気づいたときには6軒目?! 今夜も弾丸トークは止まらない!
美人ママが切り盛りする、家庭的な雰囲気の日本酒バーのカウンターで、しっぽり大人の男のトーク?と思いきや、話はいきなり女子会のような展開に…?

まあまあ、おひとつ。おっととと…。
- G
- いつも生ビールで乾杯するから、ついでつがれてのパターンは初めてで新鮮だな~。おっととと…はーい、じゃあ乾杯!
- 佐
- 乾杯!いやー。最近GOさんとはよく会うよね。
- G
- 知り合って3年くらい?頻繁に飲みにいくようになったのはここ数カ月だよね。
それにしても、今日の服は地味じゃない?いつもの派手さがないなぁ。この間会ったときは、佐藤さんしか着こなせないような真っ黄色のセーター着てて、あの印象が強いんだけど。
- 佐
- 迷ったんだけど、これ公開6月でしょ?梅雨の時期だしニットは暑いかなと思って。
基本的に元気なカラーが好きでよく着るから、チェック柄着てるだけで地味って言われる(笑)。
- 夕
- 明るいカラーのファッションもそうだけど、お二人とも肌がつやつやだから、写真映りがすごくいい!女子も必見、美肌の秘訣は?

女子もうらやむほど、お肌つやつや~な佐藤氏!
- G
- 今回は異色の美肌コンビ?(笑)
秘訣はズバリ!洗顔にあり。石鹸を超泡立てて、メレンゲ状にしてふわっと洗うのが大事。優しくフンワ~リとね。ゴシゴシこするのは絶対だめ!
- 佐
- 僕はホットヨガにはまってから、肌の調子が良くなったな。知ってる?ホットヨガって信じられない場所から汗が出るの。足の指とか。
あと、朝はリンゴとにんじんのジュース作って飲んでる。あ、リンゴの酵素は熱に弱いから、摩擦ですりつぶすタイプのミキサーを使うようにね!
- 夕
- いきなり女子会のトークみたい(笑)。
- G
- 二人だと意外と女子みたいな会話してるかも(笑)。
でもこの間、気づいたら6軒お店はしごしてたね。
- 佐
- あの日、すっごい楽しかった!確か最後にロックモ行って。
- G
- ロックモは激呑魂16回目のゲストでも登場してもらった、(株)イチロイモの岩須さんがオーナーのロックバーなの。
聴きたい曲をリクエストすると、探してすぐにかけてくれちゃうからさ。だんだん調子づいてきて、よし、次はボン・ジョヴィだ!って。

美肌の話題からロックまで!おしゃべりはつきない。
- 夕
- 音楽の趣味が合うんだ?
- 佐
- 世代が近いからね、僕は今年39。
- G
- 俺43。でも佐藤さんは俺らより少し上世代の音楽も詳しいよね。
- 佐
- UKロックが特にね。デヴィッド・ボウイとかフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドとかも好きだったなぁ。
- G
- 懐かしいとこでるなぁ。ロックモでは、最後は決まってイギリス版のWe・Are・The・World。
- 佐
- 盛り上がったよね。でもGOさん、6軒目のあとも「次行こうよ!」って言うからさすがに驚いたよ。
- G
- 佐藤さんは食だけでなく、音楽、カルチャー、色んな情報持ってて話題に事欠かないから、こっちも聞き入っちゃうんだよね。で、いつも話し足りなくなっちゃう。
- 佐
- 基本、おしゃべりだからね。
一人でご飯食べに行っても、店員さんがまごまごしてたりすると、ついついこっちがリードしちゃう。

佐藤さんの話題の豊富さに関心するGO。
- G
- 俺そういうのないんだよなぁ。
呑みゲーターとかやってるけど、佐藤さんと話してると、なんてつまらない男なんだって思うよ。
- 佐
- そんなことないでしょ(笑)。GOさんは、賑やかな人を引き付けるものを持ってるんだよ。
- G
- 確かに。呑みゲーターやってると再確認できるけど、仕事も遊びも全力で楽しんでる、魅力的な人に出逢う力はズバ抜けてるな~。
Round2
常にアンテナを広く張り、興味を持つことで広がる世界。次のマイブームは…?
ラウンド2:常にアンテナを広く張り、興味を持つことで広がる世界。次のマイブームは…?
軽妙な語り口と豊富な話題で、ポンポンと場を盛り上げてくれる佐藤さん。「喜びを誰かと共有したい」という思いの強さから、ついにはアイパッチューに。はてさて、アイパッチューとは一体…?

お店一押しの「義侠」を味わう二人。
- G
- さっき、ホットヨガとリンゴジュースにハマってるって言ってたけど、佐藤さんは会うたびにマイブームが変わるよね。確か以前はトラッドスタイルにハマってなかった?
- 佐
- そうそう。紺ブレ着たり、カフスつけたりしてたね。最近は、アフリカにハマってた。
- G・夕
- アフリカ?!
- 佐
- ナミビアにヒンバ族っていう、世界一美しい民族って言われてる裸族が住んでてさ。
- G
- どこでそういうの見つけるの?
- 佐
- きっかけは奴隷解放された黒人たちがアフリカに作った国に興味を持ったんだよね。読書も好きなんだけど、本って、ページを読み進めて終わりが近づいてくると寂しいでしょ?でも、アフリカって国の数が50個以上もあるから、調べることが尽きない。こんなに未知の国がある!って思ったらわくわくしてきちゃって。それでもう、国を一個ずつ調べてたよね。
- G
- はぁ~。すごいね。アンテナが広すぎ!
- 佐
- アフリカにハマってから、有松でワインの専門店で働いてる友達に話したら、南アフリカにも大手メーカーで大量生産で作られるワインだけじゃなくて、ほんとに個人で少量生産でやってるめちゃくちゃうまいワインがあって、紹介してもらったりして。
- G
- 興味のあることが話のきっかけになって、新しいことを知るチャンスに繋がるんだね。

iPadは今や必需品。
- 佐
- それに僕、アイパッチューだからさ。
- GO・夕
- アイパッチュー?!
- 佐
- iPad中毒、略してアイパッチュー。
気になることがあるとすぐiPadで調べたり、画像探して集めたり。
こうやって考えてみると、すごくミーハーなんだけど、それでいいと思ってる。今って流行や世の中の流れがめちゃくちゃ早いでしょ。
お客さんも、どんどん新しいものに目移りしてしまうから、常に情報が早くないと。
- G
- 佐藤さんは店づくりにも携わってるし、現場にも立つからミーハーかつ、マニアックな話も大事になってくるよね。
- 佐
- どっちも必要なんだよね。で、すぐに自分のマイブームを連呼するから。
- G
- 周りを巻き込んでいくんだね(笑)。
- 佐
- この華雅には、週3日くらいのペースで通ってるから、ママ、いま僕が何にハマってるかわかるよね?

聞き上手なママには何でも話せちゃう。
- 華
- ほんとにそう。いつも嬉しそうに話してくれるのよね~。
- 佐
- 誰かに伝えたいって気持ちで、何回も何回もいろんなひとに話してるとさ、だんだんその説明が上手になってくるんだよね(笑)。
でも、このお店はよくお邪魔するから、ママにはまだ自分のブームのはしりのときにいち早く説明するせいで、たぶん一番話が下手でつまんない時に聞いてもらってるかんじ(笑)。
- 華
- 最近は慣れてきちゃって、あくび混じりに聞いてるけどね。
- 佐
- ちょっとちょっと!こっちはドラマチックに話してるのにー!(笑)
- 全員
- (爆笑)
- G
- でもこの家庭的な雰囲気のお店で、カウンター越しにママとゆったり話しながら日本酒飲むの、最高だね~。
- 佐
- ここでママの料理食べながら、ちびちび日本酒飲むのがいちばん好きなんだよね。
あ、GOさん、これ!この鰯の甘露煮、イチオシだから食べてみて!
- G
- んんっ!ほっこり柔らかくって美味しい~!炊きたてで味も沁み沁みだね。
ところでさ、さっきから気になってたんだけど、ママの後ろの棚に置いてある、ラベルに「マサカズ」って書かれた瓶、何?「マサカズ」って佐藤さんの名前だよね?
- 佐
- あれ、マイキープ梅干し。

これが佐藤氏のマイキープ梅干し。
- G
- ええっ!
- 華
- 昔ながらの漬け方をした、塩が吹いたような梅干しなんです。お客さんで作ってらっしゃる方がいて、空いたら追加してくれるんです。
- 佐
- うちのおばあちゃんが漬けた梅干し、大好きなんだけど、最近お店で売ってる梅干しってみんな甘いでしょ。
でも、ここでこの梅干し食べたとき、おばあちゃんの梅干しと同じだ!って。全く味が一緒なんだよね。
- G
- へ~。不思議な縁だよね、おばあちゃんの梅干しがここで食べれたって。
- 佐
- これが日本酒とも合うんだよね。
ではそろそろ、義侠の「ともがら」いきますか!
Round3
ゼロから作りあげる店づくりの困難とやりがい。あきらめない先に見える、「必至の一手」とは?
ラウンド3:ゼロから作りあげる店づくりの困難とやりがい。あきらめない先に見える、「必至の一手」とは?
お酒もすすみ、男たちが熱く語る、仕事のこと、これからのこと。テイストの違う3店舗を任されるマネージャーとして日々お店に立ち、「理想の店づくり」に余念がない佐藤さん。常に先を見据え,新しいことにチャレンジしようとする姿勢に、思わず聞き入ってしまうGO。

日本酒もすすみ、い~かんじ。
- 夕
- 佐藤さんが店づくりで一番大事にしてることは?
- 佐
- 僕、それは明確で「いかにお客様にストレスを与えないか」ってことを重視してる。
食べ物が美味しいとか、お酒の種類が豊富っていうのは飲食店として、本来当たり前のこと。
それ以上の満足度を生むために、スピード感を重視して、お客様の食べるペース、呑むペースにストレスを与えずに出すことを大事にしてる。
- G
- 客として、確かに料理の運ばれてくるペース配分は重要かも。お店側がそうやって気を配ってくれていることがわかると、ついついお酒もすすんじゃうしね。
佐藤さんがマネージメントをしている「KEG NAGOYA」、「GRILLMAN・Grillman Burger」、「ワイマーケット」って、それぞれタイプが違うのに明確なコンセプトをもとに作られているなって、いつも感心するよ。店によってターゲットを絞ってる?
- 佐
- 「KEG NAGOYA」は久屋大通っていう場所がら、年齢層が高めのサラリーマンの方を対象としていて、「GRILLMAN」は少し若めのカップルとか、友達同士で来てもらうことが多いかな。「ワイマーケット」は仕事帰りの会社員の方たちにワイワイ飲んでもらう感じ。
- G
- その土地の雰囲気や、周辺の空気を読んで店づくりをするんだね。それって結構むつかしくない?
- 佐
- 確かに大変だけど、たとえば最初に「ビールをメインに」っていうコンセプトがあれば、そこからイメージを膨らませて、発展させていくことは作り手としてやりがいがある。
真っ白な画用紙出されて「さぁ、何か描いて!」って言われると困っちゃうけど、テーマを与えられることで逆に的を絞って考えることができるしね。

思わず聞き入ってしまうGO。
- G
- なるほどね。デザインでも、やみくもに「かっこよくして!」って言われるより、こうしたい!っていう明確な目的が見えると、がぜんやりやすくなるのと一緒だね。
- 佐
- でもサービスって形がないものは、理想の形を作り上げるのが難しくもあり、時間がかかる。
ただ、いまは何事も経験だと思ってるから、色んなことに関わって、将来への実績づくりをしている段階かな。
- G
- それにしても、常に先を見据えつつ、モチベーションを保つって並大抵のことではないよね。壁にぶち当たったときはどうしてるの?
- 佐
- それは今日の呑み格言にも通じるんだけど…これ、ちょっと説明してもいい?
- G
- ぜひ。ふむふむ…「必至の一手」ね。
ん?でもふつうは「必ず死ぬ」って書いて「必死」って言うよね?
- 佐
- そう。この「必至」って、将棋の言葉のことなんだけど、このあともう打つ手がないよって意味。そんな中での「必至の一手」は、"あきらめないこと"って解釈してて。
困難にぶち当たったとき、限界の先の一手が出せるか出せないかで、将来は大きく変わってくると思うんだよね。そういう意味でも、必至って好きな言葉。どうやったら改善できるのか、何事も考え抜けば答えは必ずでるから。

ちょっと恥ずかしくなってきちゃった(照)。
- G
- 深いね。そして熱い!
- 佐
- これまたさっきの、マイブーム繋がりでもあるんだけど、戦国~幕末時代の歴史がめっちゃ好きなの。幕末時代って、みんな何か世の中を変えたい!
って思って、自分が正しいって信じて衝動に突き動かされた、すごく前向きな時代なんだよね。そこにたまらなく魅力を感じる。
- G
- 自分に重なるところがあるから共感するんだね。
- 佐
- いや~、今夜は熱く語っちゃったな。
ちょっと恥ずかしくなってきちゃった。
- G
- 大丈夫、大丈夫。それでこその"激呑魂"だから!
ひょうひょうとしているようで、その実、内面に熱い魂を秘めた佐藤さん。「まだみんなが知らないものを広めていきたい」と語る姿は、まさに現代の武将!佐藤さんの勢いに感化されてGOも普段はあまり呑まない日本酒が進んで、いい気分。まだまだ話し足りないふたりは、錦の街へと消えていきました。今夜は何軒回るのかな?
呑格言
- 佐藤さんから頂戴しました!
今回の呑格言は… - 佐藤正和 氏
- 「 必至の一手 」

株式会社ワイ・マーケット
マネージャー 佐藤正和氏
- ● CRAFTBEER KEG NAGOYA
所在地 - 〒461-0005
名古屋市東区東桜1-10-13
- 電話番号
- 052-971-8211
- ● Japan Craft Beer&Wine GRILLMAN(Grillman Burger)
所在地 - 〒460-0003
名古屋市中区錦2-11-13 トランジットビル 1F
- 電話番号
- 052-204-2914
- ● Y.MARKET BREWING KITCHEN
所在地 - 〒450-0002
名古屋市中村区名駅4-17-6
- 電話番号
- 052-533-5151
今回のスタジアム(激呑場)
今回のスタジアム(激呑場)
●日本酒処 華雅
柔和な笑顔が印象的な店主は、日本酒好きが高じてお店を始めたという加藤直子さん。 地元愛知の銘酒、山忠本家酒造「義侠」をはじめ、日本酒は常時約20種類の品揃えを誇る。 お酒とともに季節の家庭料理が楽しめ、おすすめの「鰯の甘露煮」は飴色になるまで8時間以上煮込んで丁寧に作られる。 まぐろのたたきに沢庵、ネギ、山葵、醤油を練りこみ、炙りたての海苔で包んでいただく「とろたく」も人気メニューのひとつ。 明るく、居心地の良い店内は女性一人でも入りやすい。

日本酒処 華雅

左:呑みゲーターGO!
中:佐藤正和 氏
右:店主 加藤直子 氏
- 所在地
- 〒460-0003
名古屋市中区錦3-7-5 シャインシグマビル B1
- 電話番号
- 052-962-5285
- 営業時間
- 18:00~23:30(L.O.23:00)
- 定休日
- 日・祝日
- アクセス
- 地下鉄「久屋大通駅」4番出口から徒歩1分。地下鉄「栄」1番出口から徒歩3分。